私はもともと自動車会社の開発に携わってきました。
ラーニングセンターでも、鉄板をプレッシングする金型の技術、ルーフやフロアなど車のパネルなどを溶接していくために必要な基軸となる治具の加工技術、トランスミッションなどを組み立てる上でどうやって精度を高めるかという機械の組み立てについて教えています。
私はもともと自動車会社の開発に携わってきました。
ラーニングセンターでも、鉄板をプレッシングする金型の技術、ルーフやフロアなど車のパネルなどを溶接していくために必要な基軸となる治具の加工技術、トランスミッションなどを組み立てる上でどうやって精度を高めるかという機械の組み立てについて教えています。
私自身の経験から話したいと思います。かつて自動車会社でエンジニアとして勤務していた時、まず私は3年後、5年後の自分像を考えました。
その上で、では今何に取り組まなければならないかと自分自身に問いかけた結果、今携わっている仕事のエキスパートにならなければいけないことに気付きました。そこで資格を取得することにしたのです。もちろん、単に日常業務をこなすだけなら資格は必要ないかもしれません。
けれども、自分が関わっている仕事や技術について、実は「知っているようで知らないこと」というのはかなりあります。その基礎的な技術や知識を、資格を取得することで身につけることができます。そうすると、基礎を活かした応用ができるようになり、仕事の腕が上がります。腕が上がると、今度は仕事に対する観点が変わってきます。自分の関わっていることだけでなく、その周辺の技術についても目を配れるようになってくる。
こういう流れができることで、エンジニアとしてどんどん成長できるようになる、その最初の一歩が資格だと私は考えています。
また、視野を広く持つことはエンジニアにとって必要不可欠なことでもあります。ひとつの仕事にだけ取り組んでいると、とくに開発に携わっていると、「目の前の仕事をこなしていればなんとかなる」という錯覚に陥ってしまいます。「この技術があれば一生食べていけるだろう」と。これを私は技術のガラパゴス化と呼んでいます。実際にはエンジニアを取り巻く環境はどんどん変化するわけで、ある日突然自分の持っている技術が必要なくなる日が来るかもしれない。
だからこそ、資格を取得する、視野を広く持つということが大切なのです。
それに、資格を持っていれば社会的価値も向上します。重宝されるようになる。
だから、TPEのエンジニアの皆さんには、もっともっとラーニングセンターを活用し、エンジニアとしての価値を高めていってほしいと思います。
やっぱり視野を広く持って、専門以外の技術にも目を配るようにするということです。
エンジニアの武器は「これだけあればいい」というものではない。専門とするカテゴリーがあれば、その周辺のことについても知識を習得し、全てをセットで武器にすべきです。
そうすると、「こんなことまで分かるんだ」という周りの評価につながっていきますから。うまくいくと「じゃあ次のステップにもチャレンジしてもらおうか」という話にもつながります。
だから、自分の技術にとらわれることなく、「その技術と関係することは何でも習得する」くらいの気持ちで取り組んでほしいですね。
実は私の息子がエンジニアで、あるとき彼にティーチングをしました。
そうすると「今のは難しくてよくわからない」「もう一度説明してほしい」「その専門用語の意味は何だ」ということを、やっぱり親子だからどんどん返してきます。
でも、ラーニングセンターのトレーナーと、受講者という関係ではなかなかそうはいかないものです。いつも研修の終わりにアンケートに記入してもらっているのですが、やっぱり同じように「今日は専門用語が多くて難しかった」などと書かれている。
だから、トレーナーとしては受講者のこういう声にもっともっと耳を傾けなければいけないと思っています。分からないまま帰ってしまっては、お互いに無駄な時間を過ごしたことになりますから。だから、研修の中にグループワークを取り入れたり、自分から受講者に話を振っていったり、研修室に入る時からちょっとふざけた感じで入っていったりと、受講者が「分からない」「難しい」とその場で声を上げられるような環境にすることを心がけています。
もうひとつ、これは心がけであり、ラーニングセンターとしての取り組みですが、研修を実施している様子を全てビデオに撮ってチェックしています。「姿勢が悪い」「メリハリがない」「受講者に目を向けてない」など。それがとても勉強になります。やっぱり一方的に知識や技術を押しつけることが目的ではないですから。受講者の方に身につけていただいて、そして活躍してもらうことが目的ですから。
TPEに入社した時は、ぜひ研修を受けに来てください。使わない手はないと思います。
たとえば3D/CADの資格を取るにしても、普通は身近にCADソフトがないからなかなか実際に操作することも難しい、それに試験にはそれなりの費用もかかります。それがこのラーニングセンターを使えば、実際にさまざまなCADソフトを操作することができるし、試験も無料で受けることができます。こんなに恵まれた環境というのは、そうそうないと思います。
また、ラーニングセンターのトレーナーのほとんどは元技術者です。単純な知識や技術だけでなく、経験則や暗黙知といった、実際に現場で実務に携わらないと知ることができないノウハウも教えることができます。
ぜひTPEに入社して、ラーニングセンターで研修を受け、エンジニアとして大きく羽ばたいてください。会える日を楽しみにしています。
モデリング演習 (基礎編) |
研修の目的 | 正しいモデリング手順で機械加工部品(軸受、クランクシャフト等)が作成できるようになる。 |
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研修の内容 | ①ソリッドコマンド操作 Ⅱ,ソリッドモデリングの基本的な流れ Ⅲ,スケッチ作成 Ⅳ,基本コマンド Ⅴ,コピーコマンド | |
②参照形状作成 Ⅱ,データム座標系 Ⅲ,データム平面 Ⅳ,データム軸 Ⅴ,データム点 Ⅵ,データムフィーチャ | ||
③履歴管理 Ⅱ,履歴の見方 Ⅲ,フィーチャ編集 Ⅳ,エラー修復 Ⅴ,親子関係 | ||
④モデリング手順 Ⅱ,CAD利用の注意点 Ⅲ,3DCAD活用環境の準備 Ⅳ,モデリングのポイント Ⅴ,モデリング手順による差異 | ||
⑤機械加工部品のモデリング Ⅱ,機械加工部品のモデリング Ⅲ,軸受のモデリング Ⅳ,モデリング三ヶ条 Ⅴ,クランクシャフトのモデリング Ⅵ,モデリング演習 | ||
研修可能CAD:CATIA、I-deas、Pro/E、Solid Works、NX | ||
自動車概要研修 | 研修の目的 | 自動車を取り巻く情勢、自動車の機能・構造全般についての知識を習得する。 |
研修の内容 | ①自動車を取り巻く諸情勢 ②環境・安全 ③動力性能 ④デザイン ⑤ボディ ⑥エンジン ⑦クラッチ・ミッション ⑧プロペラシャフト、ドライブシャフト | |
機械基礎製図演習 | 研修の目的 | JIS規格に基づいた製図法の基礎を理解し、正確な製図ができるようになる。 |
研修の内容 | ①幾何画法 ②図形把握 ③線の種類の違いによる図形把握 ④寸法記入法-1 ⑤寸法記入法-2 | |
CAE基礎研修 | 研修の目的 | Femap (NX Nastran)を使用して、片持ち梁の集中荷重と分布荷重における応力・変形解析を行うことができるようになる。 |
研修の内容 | ①解析モデルの理論解計算 ②解析モデルの作成 ③各設定④解析の実行 ⑤解析の評価 |